いつまでも元気に楽しく過ごしたい。
寝たきりになって不自由な生活をしたり、家族に迷惑をかけたくない。
これこそ皆が願い、健康に気を付ける理由ですよね。
自分も家族もずっと健康ならそれだけで幸せだね~
でも人間誰でも年を取れば何かしら悪いところ出て来るものでしょ?
基本的にはその通りだけど、これまで当たり前とされてきた「老化」を「病気」の一種ととらえて予防や治療が可能なのではないかという研究が進んでいるよ。
身近な例でいえば、カメは長寿で知られていて年をとっても死亡率の変化があまりないそうだよ。ゾウガメなどは250歳まで生きた個体が確認されてるよ。
アホウドリも老けないのでいつまでも見た目が若いそうだよ。

年を取ると老化するのは生物にとって当たり前ではないってことだね。
250年生きるのも別の意味でつらいかもしれないけど・・・・
長生きも考えものかもしれないけど、寝たきりになったりして健康に過ごせない期間が長いのはもっとつらいよね。「老化」が防げれば、それに伴う病気の発生を抑制でき。より長い期間元気に暮らせて、最後はどんな理由かはわからないけどあまり苦しまないでこの世を去れると理想的だね。
まさにおじいちゃん、おばあちゃんのあこがれ、
神にもすがるPPK(ピンピンコロリ)の姿ですね。
そんな世界の実現に向けた、最近の研究成果について解説していきたいと思います。
健康長寿・NMNの提唱者 ハーバード大学医学大学院デビットシンクレア教授の考え方
ベストセラー著書「LIFE SPAN」より
「もう老化をだまって受け入れる必要はない。
なぜならその根本的なメカニズムは極めてシンプルだから。」
(老化には理由があり、そこには明確な仕組みがある)

我々はなぜ老いるのか?どうすれば「健康長寿」を実現できるか?
これまでの考え方
1950-60年:DNAの損傷が原因説
→でも老齢の動物のDNAからでも若くて健康なクローンが作れる?

1970-80年:酸化ストレス原因説
→老化・寿命を決定する主要因ではないと判明してきている。
(健康ビジネスとしては信じられ、市場を形成し大成功!!)

2000-10年:様々な老化が組み合わさるのが原因説
→でも、長寿や抗老化の手掛かりとなるが、根本的な原因としては弱い。

きっともっとシンプルな原因があるはず・・・
シンクレア教授の考え
きっと原因は「情報の喪失」
遺伝情報(DNA)が失われるのではなく、遺伝情報のスイッチ「エピゲノム」の情報が失われるのではないか?
ピアノで例えるならピアノの鍵盤(DNA)がくるうのではなく、自由に演奏できるピアニスト(エピゲノム)がミスを起こし出す。

では、ずっと上手にピアノを弾くためにはどうしたらよいのか?
エピゲノムを巧みに操っている不老長寿にかかわる「サーチュイン遺伝子」を活性化させればよい。
サーチュイン遺伝子活性化の方法
方法の分類
・自然な活性化 :運動、食事制限、寒冷療法、温熱療法
・人工的な活性化 :サプリメントの摂取(NMN・レスベラトロールなど)
運動の習慣化やカロリー制限などの自然な方法は、すごくいいと思うのでぜひ取り入れてみたいものですが、それ以外の人工的な方法で同じような効果が得られると助かる~
そんなありがたい物質(薬)が本の中には紹介されています。
アメリカと日本の食品や医薬品に関する制度の違いから、日本では難しいものもありますが・・・
サーチュイン遺伝子を活性化させる候補
- NMN(ニコチンアミド・モノ・ヌクレオチド):サーチュインを活性化
- レスベラトロール :SIRT2活性化、抗酸化作用
- メトホルミン :SIRT1活性化、インスリン伝達系改善
- ラパマイシン :mTOR阻害(副作用があり現状難しそう)

例)健康長寿・NMNの研究者であるシンクレア教授は何をしているか?
- 毎朝NMNを1000mg摂取
- 毎朝レスベラトロールを1000mg摂取
- 毎朝メトホルミンを1000mg摂取
- 砂糖・パン・パスタの摂取量をなるべく減らす
- 1日1食抜く(ファスティング)
- 運動+サウナ・水風呂
- 適切なBMIをキープ(23-25)
- 数か月に一度、血液のバイオマーカー測定
健康長寿のためには具体的に何をすればいいの?
サプリメントによる方法
NMNサプリを飲む
国産の商品も販売されていますが、かなり高価です。お金に余裕のない私はサプリメント先進国のアメリカの商品を個人輸入して飲んでいます。私自身がNMNサプリを選ぶ際の悩みをもとにランキングを作成しましたので参考になれば・・・
経験者がおすすめするNMNサプリランキング【何を飲んだらいいのか迷ってる人に】
レスベラトロールを飲む
たくさんの商品が出ています。注意点としては、日本では、レスベラトロールの原材料の一種であるイタドリ抽出物は古くから漢方薬として使用されており、医薬品として使用される原材料リストに掲載されているため、食品やサプリメントへの使用は禁止されています。高くなりますが他の物を原材料とするサプリメントとか、自己責任で米国(サプリメントとして多く出回っている)の商品を使うという選択肢となります。
メトホルミンを飲む
メトホルミンは糖尿病の治療をするための薬ですので日本においては医師に処方してもらわないと使用することは難しいです。価格的には安価な薬でネット上では海外の薬を入手することは可能ですが、血糖値を下げる薬なので自分でそのコントロールができないと、まれにですが大きな副作用が現れることがありますので自己責任となります。
生活改善
運動をする
- 週に7~8キロ走る:
運動により体にストレスを与えることで長寿遺伝子を発動しよう。心臓発作のリスクが45%減少し、全死因死亡率が30%下がる。 - 高強度インターバルトレーニングを取り入れる:
高齢な人ほど活性化効果が大きい。
寒冷・温熱に身をさらす
- 時々サウナ+水風呂に入る。
- 寒いときに外で運動する。
食事に気を付ける
- 食べる量と回数を減らす:栄養失調にならない程度にお腹を空かせる・・・
- 間欠的断食をする:一定時間体を飢えさせサバイバル回路のスイッチを入れる
- 肉類の摂取を制限する:植物性タンパク質の割合を多くする
「老化」が治療できる「病気」となったらどんな世界になるだろう?
病気で苦しんだり、寝たきりにならず、
健康に過ごせるのは素敵な世界ね。
もうその世界に一歩踏み込みつつあるみたいだね。
できることから無理せず一歩一歩試してみよう。
参考サイト
生命科学から見た死と老化
細胞生物学者。ノーベル賞受賞の大隅博士と共にオートファジー分野を開拓。
https://note.com/prof_a_hill/n/nb8bd8b2d3d3a
レスベラトロール
https://himitsu.wakasa.jp/contents/resveratrol/
糖尿病の薬「メトホルミン」とは〜効果から副作用までポイント解説〜
https://www.health2sync.com/ja/company/blog/diabetes-medicine-metformin