定期健康診断のついでに行っていた、血液によるがんリスク検診(腫瘍マーカー)。よく調べると早期のがんを発見するための検査としてはあてにならないというショッキングな事実が発覚したため、来年の検査に備えてがんリスク検診の種類、精度、費用を勉強しています。
最近開発されたがん検診に「アミノインデックス」なる検査があるそうです。今回はそれを紹介したいと思います。
検査方法
一度の採血(5cc)で複数のがんの検診が同時にできるそうです。
アミノインデックスリスクスクリーニング(AIRS)は、血液中のアミノ酸濃度バランスを測定し、疾患リスクを一度に検査。下記の2つの検査に分かれている。
①アミノインデックス:がんリスクスクリーニング(AICS)
②アミノインデックス:生活習慣病リスクスクリーニング(AILS)
①アミノインデックス: がんリスクスクリーニング(AICS)
血液中に含まれる約20種類のアミノ酸濃度は健康な場合、一定のバランスに保たれるようにコントロールされているそうです。 がんが早期の段階から このバランスが変化する。この特徴を生かして、現在がんである可能性を評価する。
②アミノインデックス:生活習慣病リスクスクリーニング
血液中のアミノ酸バランスから、10年以内の脳卒中・心筋梗塞発症リスク、4年以内の糖尿病を発症リスク、必須・準必須アミノ酸が血液中で低下していないかどうか、認知機能が低下している可能性を評価する検査。
今回はがんのスクリーニング検査である、①アミノインデックス:がんリスクスクリーニングについてのみ記載します。
がんの種類
男性:5種
胃がん、肺がん、大腸がん、膵臓がん、前立腺がん
女性:6種
胃がん、肺がん、大腸がん、膵臓がん、乳がん、子宮がん、卵巣がん
検査結果
結果は下表のように、リスク別にA,B,Cの3つに分類されるそうです。
検査結果区分 | 結果範囲 | 有病率 | 各ランクでの有病者数 |
ランクA | 0.0~4.9 | 0.03~0.07% | 8,000人に2.0~5.3人 |
ランクB | 5.0~7.9 | 0.13~0.21% | 1,500人に1.9~3.2人 |
ランクC | 8.0~10.0 | 0.40~1.16% | 500人に2.0~5.8人 |
精度
この検査結果の表を見てちょっと素朴な疑問がわいてきました。
最もリスクの高い【ランクC】でも有病者数500人に2.0~5.8人ってどうなんでしょう?
【ランクC】 になったら普通の人は心配になって再検査しますよね。
でも【ランクC】 の結果の人が再検査しても100人に99人はがんが見つかりませんって結果になるんですよね。これって癌かもしれないっていう不安になる上に、再検査の費用ばっかり掛かって大変じゃないかと思います。
リスクが高いか低いかでいうと高いんでしょうけど、スクリーニングの検査としては精度もっと高くあってほしいと思います。
費用
2.5万円前後のようです。
まあまあってところでしょうか。
まとめ
血液が5ccあれば事足りるようなので、気軽に検査を受けれることはとてもいいと思います。
費用も2.5万円くらいなら、年に一回程度なら何とか許容レベルではないでしょうか。
ちょっと気になるのは、結果のリスクの精度の低さです。検査して最もリスクの高い【ランクC】 と分類されたとしても、精密検査では100人に1人しか癌が見つからないっていうのはどうなんでしょうか?99人の人は不安になるだけだし、高い再検査費用を負担しないといけなくなるので・・・・。
結論としては、きっと私はこの検査は受けないと思います。