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一生に一度しか受けないでいい検査?ABC検診受けてみた結果【胃がんのリスク判定検査】

一生に一度しか受けないでいい検査?ABC検診受けてみた結果【胃がんのリスク判定検査】

定期健康診断がありましたので、有料ですが同時に受けられる「ABC検診」なるものを受けてみました。結果とともに調べてみたことで気になったことを報告します。

そもそもABC検診って何?

ABC検診は、「胃がんのリスク」を予測する検診です。胃粘膜の萎縮の程度(血清ペプシノゲン値)とピロリ菌感染の有無(血清ピロリIgG抗体)を測定して、将来の胃がんリスクを予測します。
血液を調べる検査なので、胃カメラやバリウムを飲んだりする必要がなく、手軽に受けることができます。検査用に数mlの採血を行います。
早期胃がんの発見率はバリウム検査よりも2倍高いと言われています。検査には特に食事や運動の制限もなく気軽に受けることができます。
ただし、血液による簡便な検査なので、あくまでも胃がんのなりやすさ、リスク程度を調べる検査です。胃がんの有無を診断する検査ではありません。
また、この検査でピロリ菌陽性が判明した場合、健康保険で除菌治療をするときには、胃カメラでの検査が必要だそうです。
ちなみに、ABC検診は自費検診となります。
最寄りの胃腸科の医院で受けることもできますし、ネットの検査キットで自分で血液を指の先から採血して宅急便で送るという簡単な方法もあります。また、定期健康診断で有償オプションとして実施している場合もありますので、期間があれば受けてみるとよいと思います。
私も定期健康診断のオプションとして受けてみたので、血液検査のついでにやってみたという感じです。

ABC検診を受ける方法・費用

医者に行って検査する場合

診断してもらって、血液採取してもらい、検査してもらいます。診断結果を聞くためにもう一度来院しないといけないのが少し面倒なのと、診断のための初診料などが別途必要となるため高くつく可能性があります。

定期健康診断のオプションとして検査する場合

定期健康診断の血液検査と同時に検査用の血液が採れるので手間と時間がかかりません。費用もオプション費用(私の場合4500円でした)だけで済みます。検査結果も健康診断の結果と一緒にもらえるので手間がかかりません。ただし医者が説明してくれるわけではありませんので、診断結果が気になったらかかりつけ医などに相談することになると思います。

ネットの検査キットを購入する場合

定期健康診断のタイミングに縛られず、思い立った時に購入し検査することができます。費用は検査キット費用のみですが定期健康診断のついでに検査するより高くつきます。自分で指先などから血液を採取する必要がありますので、血が苦手な方は向かないかもしれません。

ABC検診の結果の見方

①ピロリ菌抗体検査と②ペプシノゲン検査の結果を組み合わせて、A、B、C、Dと胃がんのリスクを分類します。A<B<C<Dの順に胃がんのリスクが高くなります。

ABC検診説明

ちなみに私の検診結果は?

ABC検診の結果
幸いなことにAタイプという結果でした、抗生物質を一定期間飲んだりしたらピロリ菌がいなくなったりすることもあるそうです。以前、体にできものができて化膿して抗生物質飲んだ時があった(しかも一定の抗生物質に耐性を持った菌MRSAだったので種類を変えて2週間ぐらい飲みました)ので、その時の副次的効果でピロリ菌が除菌されたのかもしれません。
年間の胃がん発生率もA群はほぼゼロということですので、結果を見て一安心しました。検査は一生で一度行えばいいらしいです。理由としては、ピロリ菌に感染するのは主に5~6歳以下の幼児で、免疫力の低い幼児期に、おもに井戸水や食べ物と一緒に摂取してしまうことが大半だそうです。幼児は、胃酸酸度や分泌量が低く、ピロリ菌が胃内で生き続けやすい環境なので感染することがあるそうです。それゆえ中高年以上の方の保菌率が高いそうです。大人になってからの感染は考えにくいそうです。

ABC検診の問題点

これで絶対大丈夫とは限らないそうです。まーある意味当たり前かもしれませんが・・・。

ピロリ菌の感染がなくても発症する胃がんがある

食道と胃の境界にできる噴門部がんや胃底腺型胃がん、早期の印環細胞がんはピロリ菌がいなくても発症する。印環細胞がんには悪性度の高いがんと低いがんがあるそうですが、ピロリ菌感染が関係のない胃がんは悪性度が低いがんだそうです。胃底腺型胃がんも悪性度が低く、ピロリ菌感染が関係のない胃がんの中では噴門部がんが要注意だそうです。

偽A群が存在する

ペプシノゲン検査では陰性という結果だったにもかかわらず、胃X線や内視鏡では胃粘膜の萎縮が確認される人がいるそうです。ペプシノゲン検査はあくまで血液検査であり、胃の中を直接みているわけではないため、胃粘膜の萎縮があったとしてもピロリ菌抗体価やペプシノゲン値が異常値を示さないとA群と判定されてしまうからだそうです。
原因は、風邪などの感染症で抗生物質を服用したことによって知らないうちにピロリ菌が消失した場合などです。つまり、ピロリ菌を除菌しても、何年か経過するとピロリ菌由来の胃がんになってしま可能性があります。理由は、一度ピロリ菌に感染すると、除菌するまでに炎症によって胃粘膜の細胞の遺伝子に傷がついている可能性が高く、それががんに発展してしまうことがあるそうです。

結局は、ABC検診だけでなく胃カメラで時々検査したほうがよい

私も、機会を見つけて胃カメラ飲んでみようと思います。私の住む市町村では、満50歳以上で、偶数年齢になる人は自己負担2千円で胃内視鏡検査をできるようです。これで胃粘膜の萎縮はないよと診断してもらったら胃がんのリスクはかなり低くなるといえると思います。(とはいえ前述の通り、噴門部がんには注意が必要)

参考情報

国立がん研究センター 最新がん統計

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